御祭神
鎮座地
福岡県久留米市日吉町百六番地
社名の由来
私たちが生まれた場所にお祀りされている神社の神さまを産土神といい、生涯をお見守りいただく神さまです。この「生み・生かし・育て・伸ばす」のお働きの本源は、天地の初発に最初に出現された神々のうち高皇産霊神(タカミムスビノカミ)・神皇産霊神(カミムスビノカミ)の二柱の神さまによるものです。この二柱の神さまは、延喜式神名帳記載の神社の筆頭に位置する宮中八神殿の第一殿と第二殿にお祀りされていた神さまです。
古事記研究の第一の書物として知られる本居宣長の『古事記伝』の中に「さて世間に有りとあることは、此ノ天地を始めて、萬ッの物も、事業も悉に皆、此ノ二柱の産巣日(ムスビ)ノ大御神の産霊に資りて成り出でるものなり」とあります。同じく『玉鉾百首』には「諸の成出る本は神産巣日、高御産巣日の神の産霊(ムスビ)ぞ」と詠じられています。
当宮の社名は、この霊徳を遥かに仰ぎまつり、その「むすび」の恩頼を畏み『産霊宮(ウミノミヤ)』と奉称もうしあげます。
御由緒
産霊宮は平安の昔より久留米をお守りされる日吉神社本殿の御祭神日吉大神の御分霊を中心に、左右の御神座に粕屋郡宇美町の宇美八幡宮の御分霊と、和歌山県加太の淡島神社の御分霊の三座三神を御祀り申し上げる全国一社の御社です。また現在地は城下町の風門と云い万事「成長と整う」する場所と云われております。
日吉大神は古事記上巻に「大山咋命亦名山末之大主神此神者坐近淡海国之日枝山亦坐葛野之松尾用鳴鏑神者也」と記され、川上より流れてきた丹塗りの矢を姫神が持ち帰られたところ、身ごもられ男神をお産みになられたという日吉大神の子授け縁起の神話が伝えられています。また、古くは山王と云われ、産の王、産の緒にも通じることから子どもを守護する神さまとも云われます。
宇美大神は神功皇后が応神天皇を無事産み給うたとの故事により、古来安産の神として信仰され母子の神とされます。
淡島大神は古事記によれば神皇産霊神(カミムスビノカミ)の子とされ、医薬の神として仰がれ、特に婦人の病気平癒・子授け等に霊験あらたかとされています。
夫婦銀杏は仲良く雄銀杏と雌銀杏が四百年以上寄り添い合い毎年多くの実を産みむすぶことに因み、夫婦円満・良縁結び・子授け・安産の御神木として仰がれています。
当宮では日吉大神の破魔招福の御神威と併せて参拝者の生成発展を祈願するものであります。夫婦円満・女性をお守りする神さまとして婦人の病気平癒・良縁結び・子授け・安産の社とされ、福岡県内はもとより全国各地より崇敬を集めています。
御神紋
夫婦銀杏の雌雄葉が用いられています。仲良く四百年以上も雌雄並び毎年多くの実を産み結ぶことから、
『結びの木』として夫婦円満・縁むすび・子授け・安産の御神木と仰がれています。
子授け夫婦銀杏の縁起は、こちら
ご祈願
産霊宮は女性をお守りする神さまです。
良縁祈願・子授祈願・安産祈願・女性の病気平癒祈願・女性の厄年祈願
※ご祈願は日吉神社ご本殿にて致しております。ご祈願をされた後、必ず産霊宮と夫婦銀杏にお参りください。
年間祭事
初三日祭 1月3日午後3時
その年に、多くの良きご縁が結ばれるように、夫婦が子を授かりますように、母子ともに健康で安産でありますようにと願われ、特に御神殿の御扉を開き祈りを捧げ、併せて女性の無病息災を祈願します。
ひな祭り 3月3日午後3時
男びな女びなの起源は、淡島大神さまの男女一対の御神像であるといわれており、日吉大神・宇美大神・淡島大神を祀る産霊宮でも雛祭りがおこなわれます。3月3日の桃の節句は、産霊宮の大祭日となります。大前には女子の健やかな成長と幸せを願い「十五人飾り」の雛人形がお飾りされ、優雅な琴の奉奏が行われます。
月三日祭 毎月3日午後3時
産霊宮にお参りをされる皆様が、ムスビの御神徳をいただけますように、良縁・子授け・安産・女性の無病息災をお祈りしています。とくに助産師の方々が毎月参拝され安産と母子の健康を願われています。
ご参拝をご希望される方は社務所にてお尋ねください。
良縁を結ぶ
神道では『産霊』という言葉を『結ぶ』ともいいます。
また、久留米宗社日吉神社は産霊宮の御神徳を合わせ結びの社とよばれています。
御婚礼のご案内は、こちら
産霊宮絵馬
婦人の病気平癒・良縁結び・子授け・安産のお願いごとの絵馬は産霊宮におかけください。
子安石<こやすいし>
妊娠中の赤ちゃんの守護石として安産祈願をお受けになられた方に授与しています。目出度く御出産されました折には子安石に赤ちゃんのお名前を御記入いただきまして、感謝の気持ちを込めて産霊宮の大柱にお納めください。 ホーム